注文住宅で建てる玄関土間の仕上げ方【インテリアコーディネーター編】

こんにちは、インテリアコーディネーターの信田です。
”玄関は家の顔”と言われています。今日はその玄関の床材についてのおはなしです。

玄関の床仕上げ

玄関の床の仕上げ方には様々な方法があります。今回ご紹介するのは「タイル仕上げ」「モルタル仕上げ」ですが、他には、洗い出し(モルタルの間から砂利や砕石、玉石などをあしらった和風によくある仕上げ方)や、石張り(天然石を使うので高級感のある仕上げ方)、レンガ張り(洋風なデザインに合いやすく、アンティークな味わいがある)などがあります。昨今では「タイル」か「モルタル」が一般的で弊社でも標準仕様になっています。

玄関土間の洗い出しの仕上げ方
玄関土間の石張りの仕上げ方
玄関土間のレンガ張りの仕上げ方

タイル仕上げ

注文住宅で建てる玄関土間のタイル仕上げの施工事例

玄関の床に使われるタイルには磁器質タイルとテラコッタタイルなどの種類がいくつかありますが、磁器質タイルが主流で弊社の標準仕様でもあることから、お施主様によくご採用いただいております。磁器質タイルは吸水性がほとんどないため汚れに強く日頃のお掃除もしやすいのが特徴です。焼き付けでつくられているタイルは傷に強く、劣化や変色はほとんど起こりません。デザインも豊富でテラコッタ風やストーン風、モルタル風など、どんなお家にも合わせて選べるのが人気です。テラコッタタイルは土を成型して焼いた素焼きのタイルの事で、土の自然な色むらと素朴な風合いが特徴です。その柔らかな風合いと暖かさを感じる色味が魅力です。注意点は、吸水率が高いため汚れやすく、使用場所には注意が必要で、施工前には汚れを防ぐシーラー処理が必要です。

モルタル仕上げ

注文住宅で建てるモルタル仕上げの玄関土間

モルタル仕上げも磁器質タイル同様、弊社標準仕様でご選択いただける仕上げ材となっており、最近ではモルタル仕上げを希望されるお施主様が急激に増えてきています。モルタルはシンプルで無機質な見た目が魅力です。昔は「味気ない」という向きもありましたが、最近人気の無機質な素材と自然素材という正反対の要素を組み合わせたインテリアに相性抜群です。スッキリとした冷たい印象のモルタルと、温かみのある無垢のフローリングを合わせることで、バランスのとれたお部屋に仕上がります。 耐久性の面においては、乾燥による収縮でクラック(ひび割れ)が起こりやすいのがデメリット。モルタルを取り入れるなら、クラックはつきものだと心構しておくのが無難です。ただ、このような経年劣化も家族と長く一緒にいる思い出だと思える人には、たまらない仕上げ材になるでしょう。

今回はタイルとモルタル、それぞれの特徴をお伝えしました。どちらも魅力的な仕上げ材ですが、違ったデザイン性や性能性が備わっています。まずは玄関をどのようなテイストにしたいかを決めれば、タイルかモルタルかを選びやすくなるでしょう。