研修日記

家づくりの勉強のため2月6日、神奈川県の同業者T社に行って来ました。
T社は現在でこそ年間完工棟数80棟、売上18億の中堅注文建築ビルダーですが、ほんの数年前、平成13年頃は倒産寸前だったそうです。それまでは大手ハウスメーカーのミサワホームと地元不動産業者の下請だけをしていたそうです。その結果、2億円近い借金と絶望感だけが残ったとのことでした。以下にT社社長の言葉を書きます。
「ミサワホームや不動産屋の下請として多くの家を造ってきましたが、お客様の顔は見えませんでした。お客様が喜ばれたら、それはミサワホームや不動産屋の手柄で、お客様がクレームを付けられたらそれは当社の責任という、なんとも不公平な境遇でした。ある時、ミサワホームの家の引渡しに立ち会う機会がありました。その家のお施主様の奥様が泣いておられました。『私たちはこんな家のために35年間、ローンを払い続けるのですか———-』と。その時に、私は決断しました。どの道、時間の問題で倒産するなら、一か八か下請は一切止めて、元請になると。それが、平成13年の夏のことでした。」
 ① 「すべては、お客様のために。」
 ② 「お客様のために、自らを反省し、発想・行動せよ。」
 ③ 「お客様のために、サービス業に徹する。」
この三つの経営理念を掲げられ、社内改革を実行されました。その結果が売上18億、経常利益1億二千万の優良企業にわずか4年で変身されました。もちろん、その間には相当なハードワークをこなされ、家に帰れない日も数多くあり、又多くの社員も去っていったそうです。けれども、会社の目指すところ、方向性を理解しない社員、協力業者は厳しく排除していかれたとのことでした。
 私が、なぜ神奈川県の会社にまで研修にいったかという理由は、T社が年間完工棟数を80棟まで、営業テリトリーは会社から半径10kmと決め決してそれ以上、
規模の拡大を求めないという姿勢に以前から共感していたからです。一つ一つ手作りする家が200棟や300棟、はては10,000棟以上も造るなど私には考えられません。
本当にいい家は絶対に100棟まででしか出来ないと信じています。私の会社は現在は年間15~20棟くらいで推移しています。神奈川のT社の真似ではではないですが、
やはり80棟くらいにはしたいと考えています。もとろん、受注範囲は10km以内です。理由は色々あります。
① 棟数が増えればさらにコストダウンが出来る。
② コストダウン出来た成果をお客様に還元できる。
③ モデルルームは不要だが、ショウルームは必要。(相当な投資がいる)
④ 社員数が増えることによって必然的に技術力がアップする。
⑤ 会社から車で30分~40分位まででないと、迅速なサービスは提供できない。
など等です。
他にも、学んだことはたくさんあります。それを実行に移さねばなりませんが、私にはなかなかそこまでの能力がありません。一つ一つ、出来ることからやっていきます。
時間はかかりますが「すべては、お客様のために。」の想いでやりぬく覚悟です。
皆さん、応援してください。

スタッフブログ

前の記事

地鎮祭と棟上
スタッフブログ

次の記事

社長の研修報告