注文住宅で失敗しやすい10のポイント

注文住宅を建てる時、最近ではSNSやネットなど様々な情報が出ており困惑することがあります。また、注文住宅で家づくりを検討する場合はやらないといけないことが多く、家づくりの最中で疲れてしまうお客様もおられます。しかし、完成した家を見るとこれまでの苦労が報われたかのように満面の笑みを見せていただける素敵なお仕事をさせていただいております。
暮らし始めてからも後悔や失敗のない注文住宅にするために、もっとも失敗につながりやすい10のポイントをまとめましたのでご参考ください。
目次
間取りで失敗-動線-

注文住宅では間取りも自由に決めることができるのが醍醐味です。しかし、住み始めてから失敗だと感じないためにこれからお話しする項目を見直してみましょう。
- 家事動線は短い距離でまわれること
- 通路になるところの幅はしっかり間隔がとれていること
- 生活感のある場所にはお客さんが通らないようにする
家事動線は短い距離でまわれること

家事動線は短い距離で回れるというのはたとえば、家事をする家族が朝ごはんを作って、洗濯物を回すときにキッチンと洗濯機のある部屋が遠いと忙しい朝に大きな時間のロスです。
楽しく家事をできる方でも時間がかかれば余裕がなくなります。そうならないためにも家事動線はできるだけ短くするようにしましょう。
通路になるところの幅はしっかり間隔がとれていること

通路となるところの幅はしっかり間隔をとりましょう。これはキッチン周りがわかりやすいです。キッチンとカップボード(背面収納)が前後にある場合、人が動く通路はどの程度あけるべきでしょうか?
正解は『90㎝以上』です。キッチンとカップボードの奥行は60㎝または65㎝が一般的です。そして、冷蔵庫は大きいもので70㎝の奥行の商品が出ています。何を選ぶのかにもよって異なりますが、奥行き70㎝の冷蔵を選んだ時にカップボードの横に並べると、約10㎝が前に出てくることになります。
キッチン並びのダイニングキッチンにした場合、冷蔵庫と椅子の後ろに通路がなくなってしまいます。このような不便さが毎日になるとストレスになりかねません。この失敗は避けるべきですね。
生活感のある場所にはお客さんが通らないようにすること

生活感のある場所にはお客さんが通らないように工夫しましょう。最近では収納に扉をつけないお家も増えてきたこともあり、どうしても生活感が出やすいのです。しかし、お客さんにその収納を見られるのは抵抗がありますよね。お客さんが使う場所は「玄関」「洗面」「トイレ」「リビング」だとすると、玄関近くにすべて近い位置にあればいいのです。
敷地の大きさや形によって難しい場合もありますが、たくさんの来客のあるお家はこれを意識しておくと失敗しにくくなるでしょう。
間取りで失敗-窓の大きさ-

大きな窓は開放的でホテルのような特別感があります。実際、SNSなどネットで見てもおしゃれで非日常のような雰囲気があるのでリビングなどに採用する方も多いですね。
大きな窓で注意しておかないといけないことは、「外からも見えていること」です。人通りの多い道路面に大きな窓をつけると、結局カーテンやシャッターを降ろしたままになってしまうことがあります。また、窓が大きくなったり、数が増えると断熱性能が落ちてしまいます。大きな窓は憧れの一つだと思いますが、よく検討して採用してみてください。
間取りで失敗-収納-

収納で失敗しやすいのはまずは「収納率」です。一般的にお家の床面積に対して10~15%が収納として必要と言われています。これだけの収納をどのように配置するかも失敗しないために大切です。
また、動線のところでも少しお話しましたが、最近は扉をつけない収納もあります。ウォークインクローゼットやパントリーなど、毎日頻繁に使う場所は扉をつけない方が便利なときもあります。しかし、気をつけないといけないのが「目立たないか?」ということ。使いやすくても目につきやすいのであれば、ロールスクリーンなど来客時のみ閉めることもできます。
収納はキャビネットや棚など家具として後から購入できるものでもあるので、家具を置く予定があれば、間取りを考える際は家具の配置を検討しておきましょう。
デザインの失敗-壁紙(クロス)-
壁紙は部屋の大部分を占める印象につながるところです。シンプルな白だけでも数百あると言われていますが、色はもちろん柄も数えられない種類が製造されています。その中からその部屋一面のデザインを選ぶのです。
その壁紙で失敗しないために思い描くお部屋のスタイルを探します。
- 和風(日本的)
- モダン(現代的な、スタイリッシュ)
- 北欧(デンマーク、スウェーデンなど)
- アメリカン(カントリー、西海岸風、ヴィンテージなど)
- アジアン(東南アジア風)
5つ挙げていますが、これ以外も多くのスタイルがあり、また派生しているので自分な好きなスタイルを探してみてください。*外観にも使えます。

例えば「和風」の住まいにしたいとします。その場合、単色では畳や自然から連想される緑系の色が想像されます。また、これをモダンさを取り入れると紺系なんかも和に似合う色ですね。しかし、この色を壁紙に選ぶと失敗することがあります。
リビングに取り入れる場合、まずリビングに何があり、何を置くかを想像しましょう。緑系の畳があるのであれば白やクリーム系の壁紙でも和風に仕上がります。家具や照明、床にも色があり、色を足していくと乱雑な印象を与えてしまいます。
なので、メインカラーをどこに配置したいか、いずれ色を変えるのかによって、それを壁紙にするのか家具で楽しむのかが変わります。家具を置くときに完成されたものにするためには少し控えめに壁紙を選ぶことをおすすめします。

壁紙で柄を選ぶ時にも失敗しないために気をつけたいことがあります。大柄のものは小さい範囲、小柄のものは広い範囲で使うと部屋全体で見た時にバランスが整います。自分たちで選んだ壁紙だから柄や色を使う時はそれを見ると心弾むような家がいいですね。
<和風モダン>にするにはさりげない模様が入ったデザインもおしゃれです。このような模様は光の当たり方によっても見え方が異なります。日中と夜の印象が変わります。


*リリカラホームページ引用「リリカラの和調壁紙」
デザインの失敗-床材-
床材には無垢材やフローリング、タイルやクッションフロアなどがあります。柄はもちろん、色や素材も幾通りあります。まず素材を選ぶ時に失敗しないために、どういった部屋に適している素材なのか知っておくことが大切です。
床材の素材-フローリング材-

フローリングには2つの種類があります。複合フローリングは薄い板を張り合わせたもの、無垢フローリングは切り出された木そのもので杉やヒノキ、パインなどがあります。
柔らかい踏み心地が好きな方は無垢フローリングがおすすめです。また、熱伝導率が低い天然木は冬でも冷えにくい性質があります。他に調湿効果やリラックス効果もあります。
複合フローリングは無垢フローリングに比べ価格もリーズナブルで種類や機能性も幅広く販売されています。種類によっては傷つきにくく、メンテナンスしやすいものもあります。
一般的にどちらのフローリングも家全体で使用できます。
床材の素材-タイル-

タイル床は水や油に強く、傷や汚れもつきにくいものです。また、耐久性も良く、メンテナンスにも優れています。
水廻りであるキッチンや洗面脱衣室などに適していますが、同じ耐水性のあるクッションフロアより高価であることや冬場は冷たくなりやすいので、素足で使う場所はよく検討しましょう。
床材の素材-クッションフロア-

クッションフロアは耐水性に強く、比較的安価でデザインも豊富にあります。一時的な耐久性には強いですが、長時間、家具などを置くと型がついてしまうことがあります。
しかし、撥水性があるので日頃の掃除のお手入れが簡単にできるので水廻りに採用されることがほとんどです。トイレなどの張替ならDIYで行う方もいらっしゃるようです。
床材の素材は、部屋の用途に合ったものを選び、予算に合うことはもちろん、日頃のお手入れや将来的なメンテナンスについてもご検討ください。
床材のデザインで失敗しないために
先ほどの床材の素材選びを理解していただいたうえで、次に検討するのはデザインです。
床材はお家の中でも面積が広いので壁と同様に印象を決める重要な場所です。また壁紙のように気軽に張り替えることが難しいので、おしゃれにこだわりたいのであれば、慎重に選んでいただきたいです。
木目や石目などの大きな柄はカタログサンプルだけでは分からないことが多いです。その場合できるだけ大きなサンプルを見ることで印象の差を埋めることができます。また、壁紙や設備、インテリアや家具との相性も考えてみましょう。
例えば「和」「和モダン」のスタイルだと木目や艶感のあるデザインの組み合わせが合います。また、ヴィンテージ風だと石目やヘリンボーンの張り方、くすみカラー系があります。
床に大きな柄を持ってくる場合は、壁紙はシンプルなものを選ぶことをおすすめします。しかし、大胆なデザインがダメというわけではありません。暮らしの中で落ち着きのある空間、アーティスティックな趣味の部屋など生活する中でそれぞれに合ったものを探してみてください。


床材で失敗しないポイントのまとめ
- 素材を理解したうえで決める
- 床・壁・天井の広い面で配色のバランスを考える
- 大きいのサンプルを見て検討する
- どんな部屋にしたいかでテイストを考える
色や柄、素材など幾通りの中から検討するのは一見大変なようにも思います。しかし、それぞれの好きなスタイルがあるのであれば、おのずと好みのものを選べるはずです。
次回はデザインで失敗しやすい「外壁」、設備の失敗「キッチン」「お風呂」「トイレ」についてご紹介します。
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