気密~その2

一般的な4人家族が発生させる水蒸気量は1日で8ℓ~12ℓあると以前に記しました。今度はCO2です。人間が呼吸にともない吐き出すCO2の量は1時間に就寝中で13ℓ、生活中で20ℓです。快適空気を保つためにはCO2濃度を1000ppmに保つ必要があります。そのために必要な換気量の計算式は省きますが、結論として就寝時に20㎥/時、生活時に30㎥/時です。6畳の部屋は約10㎡で天井高は2.5m、気積は10㎡×2.5m=25㎥となります。6畳の部屋で一人が勉強していると、1時間に付、30㎥の新鮮空気が必要です。日本の今の法律では1時間に0.5回以上空気を入れ替えなさいとなっています。つまり2時間以内で全部入れ替えなさいということです。6畳の部屋で一人勉強していると、2時間で60㎥の空気を入れ替えないと、CO2濃度は1000ppm以下に保てません。1時間で0.5回ということは1時間で12.5㎥、2時間で25㎥しか入れ替わらないということです。これが就寝時の場合でも6畳に一人で寝る時には、1時間で20㎥入れ替えないと、1000ppmを超えます。20㎥÷25㎥=0.8回 つまり1時間に0.8回入れ替える必要があります。私は6畳に妻と二人で寝ていますから、40㎥/時必要です。そのためには40㎥÷25㎥=1.6回 すなわち1時間に1.6回入れ替えなければ1000ppmを超えます。換気装置のない部屋ですが、冬は締めきっていますから、CO2測定器をおいてみれば、朝は2000ppmくらいになっています。1時間に0.5回の入替では、実際には快適空気は得られません。国の偉い人もそれは分かっていると思うのです。6畳の部屋で、冬に外気と1.6回/時も入れ替えれば当然ですが少し寒くなります。結果、省エネとは反対に、多くのエネルギーを消費することになるのです。

今までの話は、一つの部屋だけをとって書きましたが、家全体の話をすれば、そんなに矛盾はありません。延床40坪の家の体積は、40坪×3.3㎡×天井高2.5m=330㎥です。330㎥×0.5回=165㎥すなわち1時間あたり165㎥の新鮮空気を、部屋だけでなく廊下もホールも納戸にも供給するのです。そして、寝室のCO2濃度が高まるときは、廊下やホールから新鮮空気を寝室に取り入れるのです。扉を開けてもOKですが、扉を開けるのが嫌なら、1時間当たり30㎥相当の換気量を持つ小口径パイプファンを居室と廊下の間に設置すれば、問題は簡単に解決できます。ただし、条件が一つだけあります。この家の気温がどこでも同じか、又は大差ないということです。そういう意味でも断熱、気密性能の高いものが当然、良いということになります。

2012年11月
文責 脇長敬治